首下がり症候群は、枕と首枕で改善

60代男性のケースです。ある時、頭から首が前に下がり、自力では前を見る姿勢が保てないことを訴えて来院しました。

診療所を何軒も受診し、大学病院で診察と検査をしても、姿勢の異常なので治療法はないといわれ続けたそうです。

私は首下がり症候群(自分の意思と無関係に首から頭が下がる疾患)と診断しました。首下がりの影響は2つあります。頸部の不快感と痛み、および食事や歩行が不自由になり生活や行動が制限されることです。

実際に、この男性も犬の散歩の時には片手で犬のリードを引き、もう片方の手で自分の頭を持ち上げないと前方、が見られない状態でした。

そこで私が行ったのは、枕の指導による睡眠姿勢の改善と日中の首枕の使用です。首枕とは首の負担を軽減しサポートするものです。

オリジナルは40年前に父が考案し、母が青梅綿をガーゼで細長く巻いて手作りしていたもので、厚みのあるマフラーのような形状です。

その効果は現れました。3ヵ月後には自分で頭を持だなくても歩けるほどに改善したのです。

首には頭部を支える大事な役目があります。ひとたび首に疾患が起これば、頭や顔が正面を向いているのは当たり前ではなくなります。しかも頭部には、人間が行動するうえで外界の状況を判断する重要な感覚器盲、耳、鼻等)があります。

枕と首枕で、頚椎および頚髄神経の安静を確保することの重要性を、私自身も再確認した患者様でした。